ヨーグルトを求めて三千里

僕は毎朝欠かさずヨーグルトを食べております。
水以上に摂取しているため、体内の乳酸菌含有量はかなり高いと思われます。
唐突ですが、そのヨーグルト、実はトルコ語なのです!


「ヨーグルト」の名前が世界に広まったのは、19世紀末。
オスマン帝国領だったブルガリアを旅していたロシアの医学者が、その土地の伝統食だったヨーグルトに注目。それを長寿の秘訣として世界に紹介したらしいです。(日本では1915年にチチヤス乳業が日本初のヨーグルトを発売。実際に普及したのは戦後)


ヨーグルトと言えばブルガリアが浮かびますが、実は発祥はトルコ。
街中にはヨーグルト専門のカフェもあり、トルコ人は毎日蜂蜜入りヨーグルトを食べます。
肉ばっかり食べてて太らないのは、きっとヨーグルトのせいなんでしょうねぇ。


そんなわけでイスタンブール2日目の昼、私は無性にヨーグルトが食べたくなったのです。
ガイドブックを読んでいたら、イスケンデルケバブというヨーグルト入りケバブがあると書いてある。よし、これを探そう!


といっても意識的に店を探したわけではありません。
異国の町に行くと、いつも直感でぶらぶらと徘徊し、
そうやって偶然見つけるのが私の旅スタイル。
街をぶらついていて、迷い、小さな路地に入りました。
その路地を出ると、急に賑やかな通りに出て、ケバブ屋らしき店がありました。



下町風のケバブ


表の看板にはイスケンデルケバブと書いてあり、
「おお、まさしくこれだ!」と思い、入ろうとしました。


すると突然店の前でケンカが始まりました。なんだなんだ・・
どうやら店のスタッフと客が揉めているようで、殴り合いになりそうな雰囲気。
ケンカを観に暇そうな人間が集まってくる。どれこもこれも血の気が多そう。
何人かが仲介に入ってくれ、しばらくして治まりました。
原因は何だったのだろう?ケバブか??


そのあと店に入りました。
ケンカ後のためか、店内は少ししらけた雰囲気で静かでした。
私は迷うことなくイスケンデルケバブを注文。



ケバブの調理中



出されたイスケンデルケバブ


肉の横に真っ白なヨーグルトがかかり、その下にはパンが敷いてありました。
なかなかの美味でした!
トルコのヨーグルトはとてもねっとりしています。
そういえばトルコアイスもねばねばですね。
トルコ人はねっとり系の食感が好きなのかもしれません。


ケバブを食べていると、一人の常連らしき少年が入ってきて
一人でチャイを粋に注文。



チャイを飲む店の常連らしき少年。


名前はムスタファ。トルコ建国の父と同じ名前だ!
チャイの飲みっぷりが少年とは思えないほど渋い。
あんな風に飲めたら僕も立派なイスタンブールっ子です。
(そんな僕は緑茶の飲み方すら一人前ではないけれど)


ヨーグルトで乳酸菌パワーを得た私は、また旅を続けます。